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がんの免疫逃避

がん細胞は様々なメカニズムにより免疫監視機構から逃れますが、腫瘍組織においては、がん細胞の遺伝子異常を起点とした免疫抑制と、既に誘導されていた抗腫瘍T細胞を起点とした免疫抑制の2つが起こっていると考えられます。

前者では、がん細胞の遺伝子異常がTGF-β※1、MDSC※2、Tregなどの免疫抑制性サイトカインや免疫抑制性細胞を誘導したり、ケモカインの分泌が低下し、これらがCTLA-4経路を利用するなどして樹状細胞やT細胞を抑制します。

一方、T細胞が腫瘍組織に浸潤している場合、T細胞が分泌するインターフェロン-γ(IFN-γ)などのサイトカインは、がん細胞や腫瘍浸潤マクロファージにPD-L1を発現させてPD-1に結合し、また、トリプトファン代謝酵素IDO※3を発現させて、T細胞を抑制します。

※1 TGF-βは、がん細胞などから分泌される免疫抑制性サイトカインのひとつ。免疫抑制性サイトカインとしては、他にIL-10、 VEGF、IL-6などが知られる。

※2 MDSC(骨髄由来免疫抑制細胞)は、骨髄から誘導される免疫抑制性細胞で、がん患者で増加して抗腫瘍免疫応答を抑制する。

※3 IDOは、がん細胞により産生される細胞内酵素で、周囲にあるトリプトファンの消費によるトリプトファン欠乏や、代謝産物であ るキヌレニンによりT細胞の活性を抑制する。

監修:慶應義塾大学医学部 先端医科学研究所 細胞情報研究部門 教授 河上 裕 氏

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