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6. がん免疫療法への反応性1

がん免疫療法は、同じがん種に適用しても、すべての患者で同様の効果が得られるわけではなく、反応性が高い患者と低い患者が存在します。こうした反応性の違いは、なぜ生じるのでしょうか。

発がん過程とがん免疫療法への感受性

正常な免疫系のもとでの発がん過程には、がん細胞が免疫原性の高い抗原を脱落させて自己もどきとなり免疫系の監視を逃れる「免疫選択」と、さまざまな免疫抑制機能を積極的に活用し抗腫瘍免疫応答を抑制して増殖する「免疫逃避」という2つの機構が関与しています(詳細は 3. 免疫編集Ⅱ 平衡相~逃避相を参照)。
がん免疫療法への反応性は、発がん過程における免疫選択と免疫逃避の関与の大きさによって決定します。

文献1より作成

免疫選択の関与

免疫選択の関与が大きいがんでは、遺伝子変異に由来するような免疫原性の高い抗原は脱落し、多くのがん抗原が自己由来である(Shared antigens)と考えられます。こうしたがん細胞に対しては、本来自分自身の細胞への攻撃を防ぐしくみである自己免疫寛容機構がはたらき、抗腫瘍免疫応答を抑制しているため、自己免疫寛容を外すようながん免疫療法を複合的に実施する必要があります。

免疫逃避の関与

免疫逃避の関与が大きいがんでは、遺伝子変異に由来するような免疫原性の高い抗原が残存しているものの、抗腫瘍免疫応答は免疫チェックポイント分子等により抑制されていると考えられます。よって、その抑制を外せば抗腫瘍免疫応答ははたらくことができるようになります。そのためこうしたがんは、免疫チェックポイント阻害薬への反応性が高いタイプといえます。

REFERENCES

  • 西川博嘉. がん免疫療法. 2017;1:20-25.
BMS HEALTHCARE
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